大学では主に国内法について学んでいましたが、プライベートでは海外に目が向いていました。長期休みにはインドや東南アジア、オーストラリアなどへ旅行に行き、そのための下準備として、普段から英語学習にも取り組んでいました。就職活動の際は、昔から興味のあった「大きな乗り物」に携われて、かつ英語を使う仕事を志望。特に航空・海運業界を中心に会社説明会に参加しました。そうして出会ったのが第一中央汽船です。先輩社員数名と話す機会があり、特に契約担当の方の立ち居振る舞いや仕事について話す姿がかっこよく、海外を飛び回る働き方にも憧れました。すっかり惚れ込み、面接のときも「○○さんみたいになりたいです!」と熱弁するほどでした(笑)。思いが通じて入社することができ、本当にうれしかったです。
現在、ハンディ船の契約担当として、バイオマス燃料・木材・塩・ニッケル・米・肥料・穀物などの荷主様を担当しています。多くの場合、契約期間は1年程度で、お客様からのお問い合わせを受けて運賃を提案し、何度かの交渉の末、契約を交わします。新しい商売の可能性を切り開くため、海外出張して商談に臨むことにも力を入れています。またエリアについては、多くの船を運航させる太平洋は私を含めてチーム全員で手分けして担当しているほか、大西洋の専任担当として、ヨーロッパ方面の配船にも携わっています。一度きりの不定期なスポット案件に関しては、1 航海が終わる 1~2 週間前に次の航海を決めることが多いです。鋼材やセメントなどを日本から輸送し、荷揚げしたエリアで貨物を積み再び極東エリアへ戻り、また日本から積んで新たな仕向け地へといった具合です。
この地球上には数えきれないほどの貨物と航路があります。その中で当社の配船パターンと合う航路や貨物を検討していると、「こんな配船パターンが組めれば、採算が上がるのでは?」というアイデアが毎回のように浮かんできます。このひらめきに合致する貨物を探し当て、面白い商売をカタチにしていくことが何にも優る喜びです。どこからどこへ何の貨物が輸出されているのか、イメージを膨らませることが重要です。詳細はお伝えできませんが、そのひらめきからターゲットとした海外の顧客を何度も訪問し、契約をまとめた経験もあります。出張した先で顧客とランチをとりながら雑談していたところ、急転直下その場で契約がまとまり、正にひらめきがカタチになりました。あれは最高にうれしい瞬間でした。
入社してからの3年間はハンディ船の運航管理に従事していました。1年目から多くの船、貨物を任せてもらい、現在手掛けている商売のほぼ全ての契約形態を経験することができました。また運航管理を通じてさまざまなトラブルを経験できたことも財産になっています。クレーンやエンジンが止まるといった事態もありましたが、ときには積荷自体の問題によって大きなトラブルへと発展したケースもあります。思い出深いのは、石炭が海上で液状化し、港で揚げ荷役を拒否されたこと。石炭が乾くまで沖合で天日干しするのに1ヶ月もの期間を費やし、船員の水・食料も底をつきそうになるなど、本当に大変でした。そんな窮地において、上司や先輩の皆さんが力を貸してくれたおかげで、どうにか乗り越えることができました。よく頑張ったなと、ねぎらいのお寿司をおごっていただいたことも含め、今となってはいい思い出です。
私が入社して以来、日本・韓国・中国・台湾などから積む「極東出し」の貨物が増える一方で、その帰り荷が少ないという状況があります。特に大西洋からの帰り荷獲得が今後の課題です。既に目を付けている地域があり、詳細は言えませんがこれから直接交渉しに出張する予定です。会社としては、より安定的な収益基盤を確保することが重要なので、決まった貨物を中長期にわたって輸送する専用船を増やすことにも取り組みたいです。私個人のキャリアの視点では、新たな貨物や航路に挑戦し、海外駐在も経験してみたいと考えています。