大学では共生社会論を専攻し、多様な人々が平和に共生する社会の在り方について学びました。2年次の後半からは、米ミズーリ州の大学へ交換留学。現地学生に混ざって過ごした1年間は刺激的で、英語力も鍛えられ、グローバルに働きたいと考えるきっかけになりました。就職活動を通して、最もグローバル色が強いと感じた業界が海運業でした。海事関連のルールや契約書は英語表記が基本。メールや電話でも日常的に英語を使います。私にとって、これ以上に面白そうなフィールドは他にありませんでした。そんな中、第一中央汽船に興味を持ったのは、ドライバルク輸送という社会貢献性の高いビジネスに魅力を感じたからです。さらに、オフィス見学や面接では別の面でも心をつかまれました。各部署がワンフロアに集約され、顔の見える距離で皆さんと働けること。当時の採用担当者が私の話に耳を傾け、興味深く聴いてくれたこと。この会社なら清々しい気持ちで働けそうだと直感し、入社することに決めました。
現在、新卒・中途採用、採用サイトの刷新、教育研修など、人材に関わる業務を幅広く担当しています。このうち最も多くの時間を割いて取り組んだのが新卒採用です。情報サイトへの登録から始まり、説明会や書類選考、面接、内定後のフォローまで一貫して対応してきました。中途採用については、いくつかの部署・職種に絞って募集をかけ、1年間で50名以上の面接を実施しました。また最近では採用サイトの刷新にも力を入れています。教育研修については、スキルアップの場であると同時に、社員一人ひとりを大切に思っているという、会社の意思や姿勢を伝える場でもあります。そのため、入社時研修を実施したときは身が引き締まりました。また、20代総合職向けの階層別研修制度がなかったため、年代に応じて求められる役割やスキルを検討し、研修プログラムを整備したときは、非常に達成感がありました。
一連の人事業務で意識しているのは、運航管理の現場経験を活かすことです。運航管理は、海運会社の根幹ともいえる代表的な業務であり、新入社員の初期配属先にもなりやすい。ただ、働き方は非常に特殊です。船は24時間365日稼働しているため、夜間や休日にトラブル対応が発生することも少なくありません。採用においてはその大変さをしっかりとお伝えしてミスマッチをなくし、入社後のフォローや研修においては、困り事や不安に寄り添い、乗り越え方を助言することが私の役目だと考えています。この思いが強いので、自分が採用に携わった方が社内で活躍している姿を見られることや、研修を通じて社員の成長に関われることに、日々やりがいを感じています。
入社後の約4年間は、さまざまな貨物・航路を扱うハンディ船の運航管理を担当しました。東京に拠点を置きながら、世界各国の関係者と連絡を取り合う、まさに理想の仕事。毎日が新鮮で、貴重な経験に彩られた日々でした。特に印象的だったのは、入社1年目に経験させてもらった進水式の儀式「支綱切断」です。私が綱を切った瞬間、紙吹雪が舞い上がり、船が陸から海へとゆっくり滑り落ちていきました。その光景に、言いようのない感動を覚えました。しかもその船の運航担当は、他でもない私自身。進水式を見守った船が世界を巡る姿に、海運のダイナミズムと責任の重さを実感しました。もちろん、大変な面もたくさんあるのが運航管理の仕事です。昼夜・休日問わずトラブル対応に追われ、手痛い失敗も何度か経験しました。例えば、小麦の輸送後に別の穀物を積もうとしたところ、貨物を積む船倉の洗浄の不備によりインスペクションで不合格となり、大きな損失を発生させてしまったことも。こうした失敗を通して、貨物ごとの特性に対する理解が深まり、トラブル対応力が磨かれ、国内外の関係者と英語でやり取りする精神力も鍛えられました。
当社は少数精鋭の組織です。そのため、一人ひとりのポテンシャルを最大限に引き出すこと、会社へのエンゲージメントを高めることが非常に重要となります。これまでは採用業務に注力してきましたが、今後は研修制度の整備など、人事としての役割をさらに広げていきたいです。プライベートでは2年ほど前に、夫が地方都市へ転勤となりました。自身のキャリアも大切にしたいという思いから帯同はせず、今も週末婚という形を選択しています。今後も仕事と家庭を両立しながら、前向きにキャリアを築いていきたいと考えています。